現在の地上波放送局のビジネスモデルを知れば、「まねきTV」の存在に地上波テレビ局が危機感をもつ理由がわかります。裁判所の決定は、地上波放送局のビジネスモデル崩壊の序曲となるかもしれないからです。地上波テレビ局は、在京キー局を中心とした系列体制のネットワークを構成しています。各都道府県にある地方局は、県単位が原則の放送免許により、県域に向けて放送を行うのが基本です。そして、資金力もあり番組制作能力に長けたキー局の番組(コンテンツ)を送信してもらい、そこに地元で獲得したローカルスポンサーのCMをつけて県の視聴者に向けて放送しています。つまり、地方局の経営は東京キー局のコンテンツに依存しているわけです。その一方で、放送の免許はあくまでも県域に限られるので、関東地域にしか放送することのできないキー局が全国放送を行いたければ、各地方局に放送を頼らざるを得ないわけです。また、キー局は、地方で災害、事故、事件などが起きた場合、地方局が取材制作したコンテンツに頼る必要があります。そのような理由から、経営状態の芳しくない地方局には「ネット料」という名目の補助金が、キー局から支払われたりもしています。
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