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エイズ蔓延はミニスカートのせい?

「当時の医者にとっては原因不明の病気がかなり多かったので、コルセットが犯人にされたんです。きっと生贅にしやすかったのね」。カリフォルニアでコルセットを受注製造しているイサベラが言う。「ええ、確かに少女の頃からコルセットを着用すれば、骨の構造が変わってしまうこともありますよ。でも、今みたいに、もっと大人になってから付け始める場合は別。それに、たまに着る程度なら、それほど体型が変わるようなことはありません」。コルセットは、ある周期ではやりすたりを繰り返しているが、イサベラのように、ずっと愛用し続けているファンもわずかながらいる。そんなイサベラも、ひとつだけ欠点があると認める。食事に気をつけなければいけないことだ。単に太らないためというだけでなく、「少しでもお腹が膨れようものなら途端に苦しくなってしまうので、つまむ程度にしておくのが鉄則」ということらしい。一般に認められているように、ファッションは長年不当な攻撃の対象でもあった。医者や科学者だけでなく、宗教者や改革主義者の集団からも批判を浴びたのである。彼らは邪悪だと言われるトレンドを健康に悪いものとして表現することで、慎み深くあるよう人々に呼びかけた。合理服運動の活動家の中には、医学的根拠を盾にコルセットを攻撃した者もいたが、それは、実際に科学的証拠があるからではなく、〈寄せて上げて〉型の衣類は女性を必ずや堕落させる罰当たりなものだと考えたからだった。国民一〇〇万人のうち少なくとも四分の一がHIVに感染しているスワジランドでは、同じ理屈で、政府官僚が、国内のエイズ蔓延はミニスカートのせいだと発言している。この国は一九六九年に道徳上の理由からミニスカートを全面禁止したことがあるのだが、結局、この法律の実効力は一般市民には及ばないことが証明されたのだった。それが、二〇〇〇年になって、政府は再び学校でのショート・スカート着用禁止措置に踏み切ったのである。