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見合い依存症候群

今、企業の社内報に“社内お見合いコーナー”という欄が流行しているんですね。「東大卒で、将来有望なエンジニアです。彼のBMWでスキーに行ってみては?優しくてハンサム。年令はちょっといってますが……。一人っ子なので少々甘えん坊ですけど……」こんな独身男性の売り込みPRが、圧倒的に多く、少ない女性とのアンバランスに悩んでいる企業の社内報に多く登場するというわけです。社内報の数ページに、プロフィール、自薦、他薦の弁が、写真つきで載っています。こういった男の売り込みの言葉に母性本能をくすぐられ、お見合い。これじゃまるでテレビの人気番組の「ねるとん紅鯨団」と同じじゃありませんか。そう、“社内ねるとん”なんです、これは。遊び感覚で男女の出会いを演出する、あの“ねるとん”は一種の集団お見合いなんですね。この“お見合いごっこ”という遊び気分のお見合い、これが現代的なんでしょう。会社が、社員の結婚まで面倒をみる時世なんですね。〈会社が社員の福利厚生の一環としてお見合いの世話をする〉と言えば、優秀(?)な人材が集まるとでも考えているのでしょうか。でも、本音は、結婚の相手は会社が見つけるから、安心して二十四時間企業戦士として働いてほしいというところにあるんじゃないですか。遊び感覚でお見合いをし、ルックスや甘い誘いの言葉で相手を決めるという“ねるとん”現象は、私にはどうも“トンネル”現象に思えます。つまり〈ボクはあなたを幸せにしてあげます〉という甘い言葉で、先のほうに光をちらつかせて誘い込む。ついていったら中は暗い。まるでトンネルに入ったようなもの、という意味です。この“ねるとん”現象に加えて、今、結婚情報サービス業を利用してお見合いする人も増えているんですね。それも、かなり高い会費を払って。コンピューターに蓄積されている情報の中からお似合いと思える見合いの相手を次から次と見つけてくれる。それも、人間でなしにコンピューターがやってくれるんですね。