標準的な加入例は、三〇歳の男性被保険者が六〇歳までの三〇年間加入した計算例である。この例では、この被保険者は六〇歳までに死亡しなければ、総支払い保険料は実に一、二五六万一、二四〇円にもなる。少し小ぶりなら家一軒が建つ。そして、六〇歳で支払い終わったあとは、介護保険の二〇〇万円の保障が残るだけだ。漢字系生保会社が作る保険の保障内容は、おしなべて六〇歳か六五歳までは大きな死亡保障で、それ以降はとても遺族の生活を保障するような額とは思えない極少額の死亡保険になってしまう。
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こういう保険の仕組みを見ていていつも感じることだが、これが広く消費者が求めている保障の形と思っているのであろうかと、疑問に思えてならない。現在の日本人男性の平均寿命が約七八歳、そして六五歳の男性の平均余命が一七.九六歳(約八三歳)ということから見ても、六〇歳や六五歳で一〇〇万円や二〇〇万円の死亡保障になってしまう保険は心もとないのでは、と強く思ってしまう。この保険の唯一ユニークだと思えることは、一泊二日の入院であっても、必ず五日分の入院給付金を支払ってくれる、という点だ。しかし、この特約がよいと思っても、保険の保障内容の全体がよいということにはならない。